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会社のツバメたちが無事に巣立った。
とはいえ、まだ遠くへ旅立ったわけではなく、日中は会社の周辺を元気に飛び回っている。巣は空っぽになったが、空を見上げると若いツバメたちが風を切りながら飛ぶ姿が見える。
先日、一羽のツバメが私の頭上すれすれをスーッと飛んでいった。
もちろん偶然なのだろうが、
「飛べるようになったよ」
と報告しに来たように見えた。
数週間前まで、巣の中で親鳥を待っていた小さな命である。それが今では自由に空を飛び回っているのだから大したものだ。
一方、自宅の中庭では小鳥が子育ての真っ最中だ。
毎日見ているはずなのに、いつの間にか木の枝に巣が作られていた。どこから材料を集めてきたのか、いつ完成したのかも分からない。人間が気づかないうちに、着々と準備を進めていたらしい。
そして気づけば、ひなが生まれていた。
そして庭の中を低く飛び回る。
ゴルフボールより一回り小さいくらいの体なのに、翼はしっかり鶯色で胸は真っ白。まだ頼りなさそうに見えるが、その小さな体にはちゃんと鳥の形ができあがっている。
とにかくかわいい。
巣から出ても親鳥は忙しそうに何やら世話を焼き、ひなたちは賑やかに鳴いている。その声の賑やかな事。
会社ではツバメが巣立ち、自宅では小鳥が育っている。
昔から、鳥が巣を作る家には福が来るとか、良い知らせの前触れだとか言われる。
鶯が巣を作ったのはこの20年で初めてだ。
だから私は、もちろん吉兆の知らせだと信じている。