鶴岡市の粗大ごみ・不用品回収はお任せください|家財整理・引越しごみ・事業系ごみにも対応
鶴岡市を中心に、粗大ごみ収集、不用品回収、家財整理、家庭内ごみ収集、引越しごみの片付け、一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬まで幅広く対応しています。
総合案内0235-24-1048
ゴミ受付0235-25-0801

窓口8:30〜11:45/13:00〜16:30
電話対応8:00〜12:00/13:00〜17:00
定休日日・祝・土曜不定休・年末年始
  1. 環境管理センターブログ
 

環境管理センターブログ

2025/09/02
639/1000 雨雲が近づくたびに   

中学生の頃、担任の先生が言った言葉を思い出す。

「鶴岡は日本で一番、雷が多い地域なんだぞ」

あの頃の私は、なぜだか少し誇らしい気持ちになった。雷が多いことが、この町の特別な証のように思えたのだ。

それから三十年。雷は変わらず多いけれど、この頃は雨の降り方まで変わってきた気がする。降り出したと思ったら、あっという間に川のようになり、今年の夏はとうとう工場まで二度も冠水した。雨雲が近づくたびに、心がそわそわする日が続いている。

けれど幸いなことに、うちには吸引車がある。ピットに溜まった雨水もきれいに汲み上げることができるし、今日のように急なゲリラ豪雨が来ても、スタッフのみんなは当たり前のように土嚢を積んでいた。誰かが指示するわけでもなく、自然と動いてくれる。その姿を見ると、胸の奥がふっと温かくなる。

サイレンが鳴ったり大雨が降り出したりすると、なぜだか血がさわぐ。そんな自分がおかしい。

2025/08/31
653/1000 無地のカーテンと、少し軽やかな人生   

築17年のわが家。ずっと使ってきたレースのカーテンが、この夏の光に少し黄ばんで見えた。朝日を受けるたびに、古びたレース越しの景色がどこか懐かしいセピア色をまとっている。

新築の頃は、カタログを隅から隅まで眺め、プロにも相談してやっと決めたカーテンだった。色や生地、光の透け方まで、こだわり抜いて選んだのを覚えている。それだけに、取り替えることには抵抗があった。

けれど今回は違った。ネットオーダーで「迷ったらこれ」にチェックが入っていた、ごく普通の無地のレース。届いた新品のオフホワイトをかけた瞬間、部屋の空気が一気に洗濯されたみたいに澄み、どこか品格まで上がった気がした。

家も人も、歳を重ねたからこその良さがある。壁の落書きや小さな傷だって、時間が刻んだ物語だ。そこに手を入れず残すものがある一方で、こうして入れ替えることで気づくこともある。

今では、こだわりに振り回されることもない。なんの変哲もないレースのカーテンが、いちばんしっくりくる。こだわりを手放したら、人生は少しだけ軽やかになった。無地のカーテンと一緒に。

2025/08/29
651/1000 肉の日に思う。食べ物だけが持つ魅力   

朝9時、街を走る車の窓から見えたのは、一軒の精肉店に続く長蛇の列。鶴岡ではなかなか見ない光景に、思わずハンドルを切りそうになった。そうか、今日は29日、肉の日か。

その瞬間、私の脳裏に浮かんだのはダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんだった。芸能界一の肉通として知られる彼は、還暦を過ぎても焼肉で胃もたれしたことがないという。

ジモンさんは言う。脂はちゃんと焼けばパリッと仕上がり、むしろもたれないのだと。肉の質、包丁の入れ方、焼き方。どれもがそろって初めて、一枚の肉は芸術品になる。私のようにカルビを一気にかき込んで翌日後悔するのとは、まるで対極にある世界だ。

そんなジモンさんは、骨董品や時計などのコレクションでも知られている。だが彼はこう語る。

「いい物というのは、手に入れて倉庫に鍵をかけて終わり。結局、預かっているだけなんだよ」

確かに、コレクションは所有の喜びで完結する。いつかは誰かの手に渡る運命を持ち、持ち主は守り人でしかない。

ところが食べ物は違う。目で見て、香りを楽しみ、口に運び、身体に取り込み、自分の一部になる。所有ではなく、体験として完結する唯一の存在なのだ。

還暦を過ぎても肉を愛し、胃もたれ知らずでいられるのは、ジモンさんがこの“完結する体験”を人生の楽しみとして大切にしているからなのだろう。
極めるってすごいね!

2025/08/27
649/1000 花札から能の舞台まで──芒に月と食卓の会話   

昨夜の食卓で、末の娘が兄に尋ねた。

「ねえ、この曲のタイトル、なんて読むの?」

スマホから流れていたのは、椎名林檎さんの新曲『芒に月』。今年の6月に出たばかりの曲だが、“芒”の字は娘にはなじみがなかったらしい。

どこで知ったか知らないが、兄は少し得意げに答えた。

「“すすきにつき”って読むんだよ。花札の札がモチーフになってる。」

そこから食卓は、ちょっとした花札講座に。

「シカトって言葉も花札用語で、鹿の札を取られない=無視するって意味からきてるんだ。」

「へえ〜そうなんだ!」

家族みんなで感心しながら、私も横で初めて知ってうなずいた。さらに今日知ったトリビアとして、物事を終えるときに使う「仕舞う」も実は能の舞台から来ているという。舞の最後を納める所作を「仕舞い」と呼び、そこから物事を美しく終えることを「仕舞う」と言うようになったのだとか。

私たちお片付けの現場でも、この「仕舞う」をどうプロデュースするかがいつもカギになる。
とにもかくにも、椎名林檎さんの世界観に皆で唸った。

2025/08/25
647/1000 ドームも神宮も横浜も、父まだ未経験   

お盆で帰省した娘が、最近ハマっているのは野球観戦だという。

巨人ファンで、なんと月に3回も東京ドームや神宮球場、横浜スタジアムに足を運んでいるらしい。

「イケメンが多いのはソフトバンクなんだよ。細マッチョが多くてさ」

スマホの画面を見せながら熱弁する娘。その写真の中に父親が入り込む余地は、もちろんない。

思い出すのは、彼女が高校1年の頃。母校が甲子園に出場した時、「せっかくだから応援に行ってこい」と言ったら、娘は一言、

「また行けばいいから」

あの時のあっけらかんとした返事が今も耳に残っている。

結局、あの夏は一度きりだったのに。

そんな娘が今や、プロ野球観戦に夢中だとは。

アラフィフの父はというと、ドームも神宮も横浜も、まだ一度も行ったことがない。

そのうち娘に連れて行ってもらおうか──そんなことをぼんやり考えている。

横で野球を全く知らない高校生の息子に、娘が熱弁をふるう。

「江夏豊っている?」と息子。

そんな会話を聴きながら、父はただビールを一口。

家族のこういう時間が、なんだかんだ一番面白い。
<<  <  3  4  5  >  >>
  • 電話番号0235-24-1048
    営業時間

    窓口 8:30〜11:45/13:00〜16:30

    電話対応 8:00〜17:00

    定休日日・祝・土曜不定休・年末年始
    所在地山形県鶴岡市宝田三丁目16−20