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「この道具が作られた頃と、今とでは、時代も価値観もまるで違う。」
古道具を見つめていると、ふとそんなことを思います。
手に取ったその椅子、棚、器どれも昔は“現役”でした。
毎日の暮らしの中で使われ、人の手に馴染み、当たり前のようにそこにあったもの。
けれど今、その当たり前はすっかり変わりました。
暮らしのスピードも、道具の役割も、物に対する価値観も。
それはつまり、その道具を作った職人の「意図」が、
もう現代には通じない世界になってしまった、ということでもあります。
でもだからこそ、私たちの出番です。
時代が変わり、用途が変わり、意味が変わったとしても
私たちが新たな視点と感性で、その道具に新しい意図を与えれば、
それは再び“生かされる”のです。
たとえば、座れなくなった古い椅子に草花を飾る。
使われなくなった木箱を、店先のディスプレイにする。
本来の役目を終えたものに、まったく新しい意味を宿らせる。
それは「使い回す」ことではなく、「生かす」こと。
20年テーマに掲げてきた「人・物を生かす」という言葉が、
まさにこの取り組みに重なります。
作った人が届けたかった“意図”を越えて、
いま、別の誰かの手で“新しい命”が吹き込まれる。
そこに気づき、感謝し、行動することで、
私たちの暮らしもまた、少しだけ豊かになっていくのかもしれません。
就職して初めてのボーナスで買った、マランツのアンプとB&Wのスピーカー。
当時の私は、自分の部屋で音楽を聴く時間が、何よりも大事だった。
でも、子どもが生まれ、家がにぎやかになっていくにつれて、
その大切な時間も、機材ごとどこかに追いやられていった。
気がつけば、音楽を聴くのはもっぱら車の中。
そしてあのスピーカーたちは、最後には公共施設に寄付された。
いい人生だったよな、などと感謝すらして。
それから25年。
久しぶりに、スピーカーを買った。
オーディオテクニカのBluetoothスピーカー。30W。
昔ほど大きくはないけど、ちゃんと“鳴る”。
コードも要らない。スマホひとつで、すぐに自分の世界ができる。
設置場所はもちろん、自室。
音楽を流してみると、驚くほど気持ちがいい。
久々に、音の中に身を沈める感覚。思わずボリュームを少しだけ上げてしまう。
すると、部屋にこもりがちだった息子と娘が、音に引き寄せられるように顔を出してきた。
ふたりとも無言で入ってきて、リズムに合わせて首を縦に振っている。
「最高じゃん!次、俺選曲していい?」と息子。
娘も、自分のスマホをBluetoothに接続しようとしている。
25年ぶりのスピーカーが、まさか子どもたちとの小さな橋渡しになるとは思ってもいなかった。
が、ひとつ問題がある。
スピーカーが届いて以来、妻の機嫌があきらかに悪い。
「なんでいまさら、そんなに音を鳴らすの?」
「子どもたちより、あなたのほうが青春してるじゃない」
「ていうか、うるさい」
…ごもっともである。
けれど、心のどこかで思ってしまうのだ。
デカイ音を鳴らすと、自分が少しだけ“自分”に戻れる。
だから、ちょっとくらい許されないだろうか。
いや、…ダメかもしれないな。
今日は、鶴岡イノベーションプログラム「TRIP2025」のキックオフセッションに参加してきました。
このプログラムに昨年参加してから、自分の中にあった“やりたい”が少しずつ輪郭を持ち始め、チームで試行錯誤を重ねながら形にしてきました。
一緒に取り組んだのは、「古今cocom」の富樫あい子さん。今では、ビジネスパートナーとしても心強い存在です。
今回はその体験談を話す側として登壇。
あい子さんから、昨年の取り組みと現在の活動についてお話しして頂きました。
昨年12月の最終プレゼンを経て、今年4月に実際の事業としてスタート。
あの時間があったからこそ、今の一歩一歩があります。
質疑応答では、意外にもプログラムに関することではなく、私たちのビジネスに関する質問が次々と出て、今年のチャレンジャーたちの視点の鋭さ、本気度の高さがよく伝わってきました。
昨年の私たちも、“想い”だけでなく、“届け方”と“続け方”をとことん考えました。
その積み重ねが、「0から0.5を生む」ということだったのだと、今は思います。
TRIPは、想いを育てる温室のような場所。
ひとりでは届かなかったところまで、仲間と一緒に手を伸ばせる。
こんな素敵なプログラムは、他にはない。
今日は、常日頃の罪滅ぼしということで、妻とふたり、岩手の西和賀町へ小さな旅に出た。
目的地は、錦秋湖を見下ろす高台にひっそりと佇む「ネビラキカフェ」。
平地では35℃を超えるような真夏日だったが、ここは別世界。
時おり風が吹き抜け、28℃を切るくらいの心地よさ。
湖を望むテラス席に腰かけると、蚊取り線香の香りがふわりと漂ってきた。
その瞬間、ふたりとも顔を見合わせて笑う。なんだか、おばあちゃん家に遊びに来たみたいだった。
このカフェは、古い民家をDIYでリノベーションしたものらしい。
ご夫婦がオーナーで、店を切り盛りするのは、遠くの街から集まった若いスタッフたち。
その雰囲気は、どこか学園祭の準備中のようなわくわく感があって、完成しすぎていないのが、かえって心地いい。
耳を澄ませば、遠くで電車の音がかすかに聞こえる。
湖畔の風景と相まって、その響きが時間の流れまでもゆるやかにしてくれた。
テラスの脇ではサルナシの葉が揺れていた。秋には実をつけるらしい。
インバウンドの旅人も、ここではすっかり溶け込んでいた。
コーヒー片手に湖を見つめながら、ひとときの静寂を楽しんでいる様子が印象的だった。
ネビラキカフェには、観光地らしい派手さはない。
けれどそのぶん、誰の心の奥にもある“あの頃”を、そっと思い出させてくれる。