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環境管理センターブログ

2026/06/22
932/1000 娘たちなりの親孝行   

父の日になると、毎年上京している次女からプレゼントが届く。

誕生日には長女からプレゼントが届く。

不思議なもので、二人とも毎年欠かさない。

長女は「こんなものがあるのか」と驚くようなアイデアグッズ。以前は首を伸ばす枕を送ってくれた。

一方の次女は珍味やおつまみの詰め合わせなど、いわゆる消え物が多い。

贈るものにも性格が出るものだなと思う。

ただ、二人とも共通していることがある。

メッセージがない。

箱を開けると品物だけがボーンと入っている。

「お父さん、いつもありがとう」

そんなカードが添えられているわけでもない。

ありがたいし、もちろんうれしい。

でも正直なところ、「そんなにお金を使わなくていいから、たまには電話一本くれればいいのにな」と思ったりもする。

もっとも、電話は照れくさいのだろう。

だから代わりにプレゼントを選び、送ってくれる。

そう考えると、その品物自体よりも、自分のために時間を使い、あれこれ考えながら選んでくれたことがありがたい。

そして記念日になると、普段は静かな小林家グループLINEが、にわかに活気づく。

「届いた?」

「ありがとう」

「おめでとう」

写真が送られてきたり、スタンプが飛び交ったり。

それぞれ離れた場所で暮らしていても、その日だけはみんなが同じ場所に集まったような気持ちになる。

家族というのは面白い。

毎日連絡を取り合うわけではない。

特別な言葉を交わすわけでもない。

それでも父の日や誕生日になると、ちゃんとつながっていることを思い出させてくれる。

今年もまた珍味をつまみながら、そんなことを考えていた。

親にとって一番うれしいのは、品物ではなく、子どもたちが元気でいてくれることなのだろう。

そして、その元気な気配が年に数回、グループLINEを通して届く。

それだけで十分幸せなのかもしれない。

2026/06/20
930/1000 声を上げ続けること   

東北南部が梅雨入りしたそうだ。昨年より8日遅いとのこと。

この時期になると、毎年少し緊張する。

 

当社の工場には、大雨のたびに冠水の恐れがあるからだ。近年では毎年のように工場内へ大量の雨水が押し寄せる。

 

幸い当社には吸引車があるため、浸水後の復旧は比較的早い。しかし本当に心配なのは、高圧受電設備をはじめとする電気系統への影響だ。一度被害を受ければ、事業への影響も小さくない。

 

もちろん何もしてこなかったわけではない。

 

設備の嵩上げや排水対策など、その都度できることは行ってきた。しかし自然相手のことだけに、自社だけの努力では限界もある。

 

そこでこれまで、鶴岡市に対して要望という形で現状を伝えてきた。

 

そして今年、市から回答をいただいた。

 

昨年実施した工事により、これまでより排水能力の高い水路へ接続したとのことだった。

 

我々の声が直接届いた結果なのかは定かではない。しかし、長年の課題に対して改善が図られたことは素直にありがたいと思う。

 

世の中には、自分たちだけでは解決できない問題がある。

 

だからといって諦めるのではなく、現場で起きていることを丁寧に伝え続ける。そうした積み重ねが、いつか改善につながることもあるのだろう。

 

言わなくても分かってくれるだろう。

 

そう思ってしまうこともある。しかし、伝えなければ相手は気づくことすらできない。

 

もちろん、今回の対策がどれほどの効果を発揮するのかは、実際に大雨が降ってみなければ分からない。

 

できれば、その効果を確認する機会がないのが一番だ。

 

それでも、現場の課題に耳を傾け、改善に取り組んでいただいたことには感謝したい。

 

今年の梅雨は、例年より少しだけ穏やかな気持ちで迎えられそうである。


2026/06/18
928/1000 区切りをつけるということ   

物の整理は心の整理と言われる。

最近、「ゼイガルニク効果」という心理学の言葉を知った。

人は完了したことよりも、未完了のことの方が気になるそうだ。

考えてみると、仕事でも同じである。

返事をしようと思っているメール。

確認しようと思っている書類。

電話しようと思っている相手。

どれも大した作業ではない。

しかし、後回しにすると頭の片隅に居座り続ける。

実際にやってみれば5分で終わることなのに、その未完了の状態が意外と大きなエネルギーを奪っている。

物も同じなのかもしれない。

「いつか使うかもしれない。」

「いつか判断しよう。」

そう思って残している物は、単なる物ではなく、未完了のタスクになっている。

だから整理をすると気持ちが軽くなる。

空間が広くなるからではない。

未完了だったものに区切りがつくからだ。

整理とは、捨てることではない。

区切りをつけること。

完了させること。

そう考えると、物の整理は心の整理と言われる理由もよく分かる。

私自身、気になることがあると頭の中で何度も考えてしまうことがある。

そんな時は、完璧な答えを出そうとするのではなく、まず一歩動いてみる。

電話一本でもいい。

メール一通でもいい。

小さな完了が、次の行動を生み出してくれる。

仕事も片付けも、案外同じなのかもしれない。

2026/06/16
926/1000 牛を殺すシュート   

先日、好きな落語の話になり、『牛ほめ』を挙げた。

与太郎が隠居から褒め言葉を教わり、それを覚えて牛の持ち主を褒めに行く噺である。噺家によって細かな違いはあるが、最後はおなじみのサゲに落ち着く。

 

それで先日観たサッカーワールドカップの日本対オランダ戦。試合を観ていてもっとも驚いたのが、オランダの監督がクーマンだったこと。

 

中学生の頃、私はサッカー部だった。1990年のイタリアワールドカップは夢中になって観ていた。当時のオランダは優勝候補。ファン・バステン、フリット、ライカールト、そしてクーマン。名前を聞くだけでワクワクしたものだ。

当時のオランダは優勝候補だったが、決勝トーナメント一回戦で後に優勝する西ドイツと激突し敗れたため、「早すぎる決勝戦」とも呼ばれた。

そのクーマンが今や代表監督なのである。

(あの大会はマラドーナも出ていたんだ)時の流れを感じる。

 

クーマンといえば、強烈なフリーキックで有名だった。異名は、「牛をも殺すシュート」

今の時代なら少々物騒な表現だが、それほどまでに威力のあるキックだったということだろう。

 

落語ではほめられ。

サッカーではシュートの威力に例えられ。

あのぼんやりしている牛も忙しい。

 

それにしても不思議なものだ。

中学生の頃にテレビで見ていた選手が、今もワールドカップの舞台に立っている。もちろんピッチの上ではなくベンチだが、その姿を見た瞬間、当時の記憶が一気によみがえった。

 

あの頃、夜更かしして試合を観たこと。

サッカーマガジンやサッカーダイジェストを何度も読み返したこと。

友達と誰が一番すごい選手か語り合ったこと。

クーマンの姿は、そんな記憶まで連れてきてくれた。

 

そんなことを考えながら、テレビの向こうのクーマンを眺めていた。あの日憧れた選手たちは歳を重ね、こちらもまた歳を重ねた。それでも、こうして懐かしい気持ちになれるのだから、ワールドカップというのはやはり特別な大会なのだと思う。


2026/06/14
924/1000 静けさも、ご馳走   

昨日、妻とニシンそばを食べに行った。

いつもごみ収集の仕事でお世話になっているお店だが、お客さんとして伺うのはたぶん10年ぶりくらいになる。

 

ここのニシンそばは忘れられない味だ。

 熱々のかけそばの上に、甘辛く炊かれたニシンがのっている。箸を入れるとほろりと崩れるほど柔らかく、その旨味が少しずつ出汁に溶け出していく。

 久しぶりにいただいたが、やはり美味しかった。

 

ふとメニューを見ると1,300円。以前は1,000円もしなかったような気がする。物価の上昇を感じるが、この一杯をいただいていると「高くなったな」というより、「この味を守り続けるのも大変だろうな」と思った。

 

そんなことを考えながら店内を見渡していると、別のことにも気が付いた。

 このお店にはテレビがない。

 音楽も流れていない。

 店内にあるのは、お客さん同士の小さな話し声と、そばをすする音だけだ。

 そして不思議なことに、お客さんは皆、周りに配慮しながらヒソヒソと会話を楽しんでいる。

 誰かに注意されたわけでもない。

 それなのに、その場にいる全員で心地よい空間を作っているような感覚がある。

 なんだか親戚の家に遊びに来たような懐かしさがあった。

 

観光地や飲食店へ行くと、多くの場合、音楽が流れている。

 賑やかさを演出するためなのだろうし、それが悪いわけではない。

 でも昨日は、ふと考えた。

 本当に音楽は必要なのだろうか、と。

 店内に流れていたのは音楽ではなく、厨房から聞こえる天ぷらを揚げる音だった。

 ジュワッという油の音。

 そばをすする音。

 小さな話し声。

 そして忙しく立ち働く店主の気配。

 そんな音たちが重なり合い、なんとも心地よい空間を作り出していた。

 

私たちはつい、何かを足すことを考えてしまう。

 音楽を流す。

 映像を流す。

 飾り付けをする。

 しかし、本当に価値を生むのは、足すことではなく引くことなのかもしれない。

 

余計なものがないからこそ聞こえてくる音がある。

 昨日のニシンそばはもちろん美味しかった。

 けれど、それと同じくらい、その店の静けさがご馳走だったように思う。

 食べ終わる頃に運ばれてきたそば湯をつゆに注ぎ、最後の一滴までいただいた。

 

なんとも贅沢な時間だった。

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