来週、娘念願のアップライトピアノが家に入るという事で本日はその準備をしてました。それでそのピアノをどこに置くのかというのが問題だったのですが結局は私の部屋6畳に置かれることになったのです。
この部屋というのが畳の部屋でやはり畳の上にピアノというのはちょっと違和感があり、畳を外してそこにホームセンターから切り出したコンパネを数枚組み合わせて敷くことにしたのですが、バチっとツライチでハマりまして、中々上出来でございます。
それで本当は読書がしたくて、この間から読んでいる逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」をなんとか読み終えることができました。この小説は第二次世界大戦のドイツ軍とソ連軍の激戦地でソ連赤軍の女性狙撃小隊について描かれたものなのですが、私が特に響いたのは、少女達が何の為に敵を撃つのかという問いについて必死に向き合う姿でした。そして主人公らはその先にある狙撃兵としての境地、丘の上から見える景色は何なのかとその答えを求めます。
何の為に。人の命を奪うという極限の世界でその目的を問う少女達。彼女達から現代に生きる私は「何の為に生きるのか」と問われているような気がして、なぜかとても清々しい気持ちになったのです。それはなぜか、この小説は現実にしがみついて生きている私をそこからへっぺがえしてくれるほどの力がある作品だったからではないか。
そして作品の中で多く出てくる狙撃兵としての基本、「目的を階層化しろ」「一カ所に留まるな! 自分の撃った弾が最後だと思うな! 相手を侮るな! 賢いのは自分だけだと思うな!」はとても心に残る言葉となりました。
丘に登りまた丘から降りてくる世界で自分はどう生きるのか、この作品でぜひ出会っていただきたい。